1 結核罹患率(1年間の人口10万人当たりの新患者数)の傾向
平成29年:全国13.3、大阪市32.4、あいりん地域409.3(新患者数88名)
あいりん地域は全国の31倍と高くなっています。
2 結核患者の診察状況
(1)診察日
・毎週、月曜日・木曜日の週2回、内科(呼吸器)の診察枠で呼吸器専門医が診察(結核患者用の病室は当院にはありません)。
・火曜日は、潜在性結核感染症患者(結核に感染しているが発病していない患者)の診察を別途行っています。
・また、月曜日・水曜日の午後は西成特区の結核健診も実施しています。
(2)検査機器の充実
・平成23年4月に結核菌群及び非結核性抗酸菌(MAC)の核酸同定(TRC法)を、平成24年4月に結核菌群核酸同定検査(LAMP法)を導入し、約1~3時間で結核の確定診断ができます。
(3)検査後の流れ
診察の結果、結核の確定診断がついた場合
①患者が排菌されている(感染性がある)とき…当院には結核患者用の専用病室はないため、専門病室を備えた大阪市立十三市民病院等の結核専門病院に紹介し、入院治療して頂きます。そのため、当院で結核に感染することはありません。
②患者が排菌していない(感染性がない)とき…当院の外来で抗結核薬を投与して治療し、6~9か月間で治癒します。確実な治療を行うため、西成区保健福祉センターと緊密な連携をとり、患者のケアを行っています。